なんとなく、マイケルフランクス

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初めてマイケルフランクスに出会ってから、かれこれ45年になる。

当時の筆者は、洋楽ばかり聴く少年だったが、

その中でも異色のミュージシャンとして心惹かれた。

そして、今でも聴き続けている数少ないアーティストの一人でもある。

そんなわけで今回は、

コーヒーを飲む際のBGMに最適なマイケルフランクスの曲を

「なんとなく」紹介してみたいと思う。

初期のマイケルフランクスはとてもお洒落

’70年代のマイケルフランクスの楽曲は、

それはもうまるで上質の絵画とも云うべき名曲ばかりだ。

そして、マイケルらしい力みのない呟く歌声が、なんとも心地よく耳に響く。

’76年にリリースされたアルバム The Art Of Tea

ところで、このアルバムは、

ジョー・サンプル、ラリー・カールトン、ウィルトン・フェルダー等

超一流のアーティストが周りを固めている。

ワーナーレコードらしい粋な計らいであり、

それだけマイケルフランクスを高く評価していたことが伺える。

このアルバムは、全曲がお勧めである。

’77年にリリースされたアルバム Sleeping Gypsy

「なんとなく、クリスタル」世代であれば、

マイケルフランクスと言えばこの Sleeping Gypsy をイメージするのではなかろうか?

もちろん、田中康夫の「なんクリ」である。

それは、全身ブランド物で身を包んだ女子大生が闊歩していた時代であった。

また、そうした女子大生のことを「クリスタル族」と呼んだことを懐かしく思い出す。

同時に、’81年に「なんとなく、クリスタル」が芥川賞候補作品に選ばれるまでは、

知る人ぞ知るマイケルフランクスだったのが、

良くも悪くも、クリスタル族のマイケルフランクスになってしまったことを

とても残念に思ったものだった。

それはそれとして、

1 The Lady Wants to Know

6 Antonio’s Song

は、ぜひお聴きいただきたい。

マイケルフランクスにはブラジルの豆がよく似合う

さて、筆者はマイケルフランクスを聴く際、いつもブラジル産クロップを合わせる。

当然グレードは、最高規格の№2の一択だ。

シングルオリジンのクロップならば、

品種はブルボンアマレロ(=イエローブルボン)、

そして、プロセス(=精製法)は、ナチュラル辺りをチョイスできれば完璧だ。

そのバランスの良い、甘くナッティなブラジルのフレーバーが、

マイケルフランクスの曲には実によく似合う。

ぜひ、騙されたと思って試してみていただきたい。

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’79年にリリースされたアルバム Tiger In The Rain

こちらは、とても完成度が高いアルバムになっている。

こちらも、全曲がお勧めだ。

Spotify(スポティファイ)のFreeプランがお勧め

ところで、昨今の音楽を聴く環境は、恵まれているとしか表現のしようがない。

無料で、お気に入りのアーティスの楽曲が聴き放題なのだ。

筆者は、Spotify(スポティファイ)のプレミアムプラン(有料プラン)を利用しているが、

フリープラン(無料プラン)でも十分満足できるだろう。

筆者がLPレコードを買い求めていた頃は、1枚の値段が2,500円~2,800円であった。

その後、LPレコードからCDへとメディアが変り、同じアルバムをCDでも買い求めた。

確か、当時のCDは3,800円ほどしたかと記憶している。

また、スマホ時代に突入してからは、

iTunesを通じて自身のiPhoneに、これまた同じアルバムをダウンロードしたものだった。

お値段は、CDの半額程度でダウンロードできたため、

時には、数日かけて数十万円分を一気にダウンロードしたなんてこともある。

そこから、現在に至るわけだが、

正にメディア変遷・技術革新の過渡期をすべて経済的にも渡り歩いたことになる。

ともあれ、現在は、Spotify(スポティファイ)のフリープランに登録しさえすれば、

ほとんどのアーティストの楽曲が、無料で聴き放題なのだから利用しない手はないだろう。

さて、今回は、

「なんとなく、クリスタル」の時代をリアルタイムで生きた筆者が、マイケルフランクスを

珈琲人の視点で「なんとなく」紹介してみた。

一杯のコーヒーを楽しむ際の選択肢として、参考にしていただければ幸いである。

コーヒーと音楽の親和性は、実に高いのだ。