パナマ/エスメラルダ農園のクロップ紹介です。
パナマ/エスメラルダ農園は、コーヒー業界でその名を知らぬ人がいない有名な農園です。
何故か?
それは、あの「ゲイシャ種」を世に送り出した農園だからです。
ゲイシャ種とピーターソン一家
エスメラルダ農園の農園主はピーターソン一家。
ピーターソン一家が’97年に買取ったハラミージョ農園には、
もともと15品種のコーヒーの木が植えられていましたが、
その中の一つにゲイシャ種がありました。
ゲイシャは、もともとエチオピアの南部諸民族州ベンチ・マジにあるゲシャ村が起源の品種です。
ところが、「ゲイシャ」と聞けばすぐにパナマを連想するのは、
エスメラルダ農園の功績によるものなのです。
ゲイシャ神話
ゲイシャが一躍脚光を浴びるキッカケになったのが、’04年のパナマのコーヒー品評会でした。
その「ベスト・オブ・パナマ」という品評会に
エスメラルダ農園が「ゲイシャ」を発表し、オークションで生豆1ポンド(=約450g)あたり
21ドルの高値がついたのが「ゲイシャ神話」の始まりです。
この年を境に、コーヒー業界ではゲイシャ種に一躍注目が集まるようになりました。
その翌年の’05年こそ1ポンドあたり20ドルでしたが、
それ以降のオークション落札価格(1ポンドあたり)は、次のような軌跡を辿ります。
’06年 50ドル(当時の為替レートで約5,600円)
’07年 130ドル( 〃 約15,000円)
’13年 350ドル( 〃 約35,000円)
’17年 601ドル( 〃 約67,000円)
’18年 803ドル( 〃 約89,000円)
’19年 1,029ドル( 〃 約111,000円)
’20年 1,300ドル( 〃 約137,000円)
’21年 2,568ドル( 〃 約285,000円)
このように、毎年高値を更新し続ける品種に大化けしたのです。
エスメラルダ農園のゲイシャ以外の主力ブランド
このような背景から、エスメラルダ農園と聞けば「ゲイシャ」となるのですが、
ゲイシャ種以外にも、中米で盛んに栽培されているカトゥアイ種も中核品種として育てています。
そのカトゥアイの主力ブランドが、
今回紹介する『Diamond Mountain(ダイヤモンドマウンテン)』です。
ダイヤモンドマウンテンの紹介
クロップデータ
・生産地 チリキ県 ボケテ ハラミージョ地区
・精製法 フリーウォッシュド
・品 種 ティピカ、ブルボン、カトゥアイ
・標 高 1,400m
フレーバー
<焙煎度/中煎>
・酸味 ☆☆☆☆☆
・甘味 ☆☆☆☆☆
・苦味 ☆☆
・コク ☆☆
・香り ☆☆☆☆☆
品種
希少な品種のティピカに王道のブルボン、それにカトゥアイ種のミックスです。
カトゥアイは、カトゥーラとムンドノーボを人工交配させて作られた品種です。
2つの品種の特性を併せ持つ優れた品種で、中米で盛んに生産されています。
このクロップ最大の持ち味は、爽やかなシトラス系の酸味にあります。
コンプレックスなフルーツ感を存分に楽しみつつ、
まるでハチミツを感じさせるようなほんのりとした甘さも魅力的なクロップです。
そして豆を挽いた際のフレグランスも申し分なし。
また、ドリップした後のアロマも最高なのです。
機会があれば、ぜひエスメラルダ農園のカトゥアイ種の主力ブランドである、
ダイヤモンドマウンテンを味わってください。
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ゲイシャ種と同等のケアが行われているエスメラルダ農園の歴史ある大切なブランドです。
ちょっと贅沢なコーヒーブレークにピッタリのクロップですよ。